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ポリ袋屋さんの小ネタ集(其の壱)

暑さとムシムシした日々。
ついついエアコンが利いた喫茶店を探している。夏でも温かい珈琲が俺は好きだ。
コーヒーカップから香る湯気はムシムシとは違い俺の心をリラックスさせてくれる。
今回は、ダレてしまいそうな気持を、業界小ネタ集で気分転換。
ポリ袋屋さんの「スタンダード」
これを覚えたら、あなたも業界人になれる。
あなたはいくつ知っているかな?

①ポリ袋屋さんでは『白色』とは言わない

ごみ袋やレジ袋。透明のものや色がついたものなど、袋の色はさまざまある。
ポリ袋屋は『白色』とはなぜか言わない。
なんと言うかというと・・・『乳白(にゅうはく)』


パッケージの色表示もやっぱり『乳白』と書いてある。
早速なぜ白色とは呼ばないのか聞いてみたが、明確な回答は得られなかった。
ネット検索で『乳白』と調べてみたが、商品で乳白と呼ぶのはプラスチックのフィルムかポリ袋くらい。
ポリ袋は、なぜ『乳白』と呼ぶのか?
・・・ルーツを知っている人がいれば、ぜひ教えて欲しい。

②ポリ袋の大きさをあらわす順はどうも違和感がある

商品や箱などの寸法って皆さんどの順番で言いますか?
一般的には 面積だと「 縦 x 横 」。
箱状のものだと 「 L長さ x W幅 x H高さ」 だろう。
ポリ袋屋は『長い方からは』なぜか言わない。
なんと言うかというと・・・『 幅 x 長さ 』
なぜだ!?
調べてみると 「 W幅 x D奥行 x H高さ」 という順で家具とかは表示している。
ポリ袋だけではなかったか・・・
ポリ袋を作るときは、チューブ状の長いフィルムロールを作ってから、商品の長さに底シールしカットする。
ポリ袋を作るのに先ず大事なのは『幅』だ。
だから長い方から呼ばずに『 幅 x 長さ 』という表示なのだろうか?
・・・これも明確な答えは得られなかった。

③ポリ袋屋では『ポリ袋』を『ビニール袋』と呼ぶと怒られる

ポリ袋屋さんは絶対に『ビニール袋』とは呼ばない。
(なぜか)言うと怒られる。
なぜだ?
一般的には皆『ビニール袋』と呼ぶ方が多いだろう。
そもそも、ポリ袋という言い方もおかしいではないか?
正式には「ポリエチレン製の袋」で、これを略して『ポリ袋』だ。
確かに『ビニール袋』というのはおかしいが・・・
どうやら『ビニール袋』というのは過去の産物らしい。
昔は「ポリ塩化ビニル製の袋」が一般的だったようだ。
分かりやすく言うとプールに行くときの透明の手提げ袋みたいなものだ。
「ポリ塩化ビニル製の袋」を略して『ビニール袋』と呼ばれたのが始まりだ。
今や『ビニール袋』はほとんど見ない。
ちなみに、海外では『ポリ袋』=「ポリバッグ」とは言わない。
「ポリ(Poly)」は、多様性や複雑性を示す概念を表す用語。
反対の言葉は「モノ(Mono)」だ。
モノクロ、ポリリズム、ポリエチレンなどに使われる英語だ。
だから「ポリバッグ」とは言わず、ポリエチレンの略号で「PE Bags(ピーイーバッグ)」という。
「ポリバッグ」は日本人が使う造語だった。
「ポリバッグ」も造語なんだから『ビニール袋』と呼んで怒るのはおかしいではないか!

今日はこれぐらいにしておこう。
明日からあなたもポリ袋業界人だ。
次回の小ネタ集も楽しみに。